夢と海の話

海から大きな波が押し寄せて、自分を飲み込んでしまう、という夢を時々見る。

その夢のなかでは必ず空は青く晴れていて、海の水も青く綺麗である。まるで夏の浜辺のポスターのような海。

自分は海の近くにいて、最初は高台から海を見ている。

でもなぜか自分は海の方へ近づいていってしまい、水位が急に上がって波に飲み込まれそうになる。

夢であってくれ、と思ったその時に目が覚めたり、違う夢に入ったり、夢が途切れて深い眠りに入ったりする。

この時の恐怖がすごく大きい。

ほかの水関連の夢では、すでに自分が深いプールの中にいて、ほの明るい水色の光の満ちた水中で、得体のしれない、歯の生えた大きなイカのようないきものに近づかれ、自分は泳いでも素早くは動けず、その生き物が水中生物の得意とするスピードで迫ってくることに恐怖したこともあった。

とにかく水にのまれる夢は恐怖がリアルだ。

 

僕は夢で現実並みのリアリティにさらされて、現実ではあまり関心を寄せていなかった物事への感想を自覚することがある。

ほとんど行かない海、そして水に対する恐怖をはっきりと自覚したのは、夢のおかげである。

僕は怖いものが何かと聞かれたら、幽霊やお化けよりも海、あるいは大量の水と答えるだろう。

ちなみに僕は泳げないので、この恐怖は妥当すぎて夢分析にもならない。